覚醒作用があり、眠気や疲労感も吹き飛ばしてくれるカフェイン。日中のパフォーマンスを上げるために毎日コーヒーやエナジードリンクを飲んでいる方も多いのではないでしょうか。ですが、カフェインのとりすぎせっかくの体感を減らし、中毒を引き起こしてしまうことも。海外ではカフェインのとりすぎによる死亡例もあります。そのため、カフェインには摂取上限量が定められています。
では、カフェインをとりすぎないように効率よくとるにはどうしたらよいのでしょうか。一緒に考えていきましょう。

カフェインはすごい!
コーヒーの覚醒作用でおなじみのカフェインですが、眠気覚ましの他にもダイエットや寿命を延ばす、なんて報告も出ていたりします。私の強烈な思い出としては、学生時代に後輩がカフェインとカテキンの動物実験を行っており、カテキンよりもカフェインのほうがダイエット効果があった、ということです。
そのときカフェインを与えていたマウスは、カテキンを与えていた個体よりも活発で運動量も多く、そもためか体重も少ないという結果でした。体の活動量を増やすことで代謝も上がり、ダイエットができたというロジックのようです。すなわち、上手にカフェインをとって1日の活動量を増やすことができれば、ダイエットにもなる・・・かもしれませんね。
カフェインの摂取上限は400mg。

私もついつい眠気覚まし代わりに飲んでしまうカフェインたっぷりのコーヒー、実は1日の摂取制限がありました。皆様ご存じでしたか?
カフェインについては、エナジードリンクの多用により中毒死した例もあり、過剰摂取による健康への悪影響が知られています。(中略)
健康な大人では、1日当たり400 mg(コーヒーでは4~5カップ程度)までであれば、カフェインによる健康への危険な悪影響はないとしています。
厚生労働省「カフェインの過剰摂取について」
毎日コーヒーを飲んでいる方では、1日4~5杯じゃ物足りないよ!と思う方もいるのではないでしょうか。さらにカフェインはエナジードリンクにもたくさん含まれているため、コーヒー以外でも知らず知らずのうちに飲んでいた、なんてことも。そんな方に、カフェインの効果的な摂取タイミングについて考えてみました。
カフェインの効果的な摂取タイミングと、その持続時間とは
カフェインの覚醒効果は摂取後30分~1時間後にピークを迎え、4~8時間続くと言われています。一番眠くなる、だるくなるタイミングから逆算して30~1時間程度前にカフェインを摂取するのが最も効果的です。
今日のここぞ!というときに合わせてカフェインをとるのもおすすめです。
体質やスケジュールに合わせて効率的な摂取を
カフェインの効果や摂取に対する感受性は個人差があります。個々の生活スタイルに合わせて摂取タイミングを調整しましょう。
朝が辛いときのおすすめの方法
一日のスタートを快適にするため、寝起きにコーヒーを飲む方もいらっしゃるのではないでしょうか。ですが、すきっ腹にコーヒーは胃を痛める原因にも。胃の消化酵素を出すために少しでも何かお腹に入れるか、ミルクを入れてマイルドなコーヒーを飲むのはいかがでしょう。
また、ダイエットをしている人に嫌われがちな糖質(ブドウ糖)は、脳にとって車を動かすガソリンのような働きをしてくれます。朝に糖質をとることは、脳に栄養を供給して活性化させることにもなります。朝はコーヒーに砂糖を入れたり、セットでパンやごはんをとることもおすすめです。
こちらは糖質との上手な付き合い方について記事にしました。よかったらご参考ください。
食後に眠くなるときのおすすめ方法
昼食後に眠くなるからカフェインをとるという方もいらっしゃるのはないでしょうか。そんなときは、なぜ食後に眠くなるのかを知ったうえでコーヒーを上手にとり入れるのがおすすめです。
食事をすると眠くなるのは、食事で摂取した糖分によって血液中の血糖値が上がり、血糖値を下げるためのインスリンが分泌されます。このインスリンが過剰分泌されると脳の血糖値も急低下してしまい、眠気が催されるという事なのです。
そんなときは、血糖値が上がりにくい食事をすることも大切です。血糖値を上がりにくくするためには、野菜などの糖質が少なく食物繊維の多い食品から先に食べるとよいでしょう。また、たんぱく質の多い食品もおすすめです。徐々に血糖値が上がることでインスリンの急激な上昇が抑えられば、眠気も抑えることができます。
こちらの記事では、食物繊維の多い食品とタンパク質の多い食品を紹介しています。よかったら参考にしてくださいね。
寝る4時間前にはカフェインの摂取は控えましょう
日中のパフォーマンスを上げるためには睡眠の質も大切です。
ですが、寝る前にカフェインをとってしまうと睡眠の質に悪影響を及ぼすことも。睡眠の質を高めるためにも、寝る4時間くらい前にはカフェインの摂取を控えましょう。なかなか寝付けないという方は、寝る8時間前からカフェイン断ちを試してみるのもおすすめです。
コーヒー以外のカフェイン摂取方法は?
コーヒー以外で、お茶やココアなどにもカフェインは含まれています。今日はコーヒーを飲む気にならないけどカフェインはとりたいというときは、違うもので摂取してみてはいかがでしょうか。コーヒー100gには60mgのカフェインが含まれている1ため、1杯(約150mL)は約90mgとなります。以下の表にカフェインの量を入れると飲料の量(mL)が計算できますので、どれをどれくらい飲んだらよいのか参考にしてみてくださいね。
また、今までコーヒーを飲みすぎていたと思う方は、400mgをMAXとして、1日何回、どれくらいの量を飲むかの参考にしていただけると幸いです。
- 参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂) 有機酸より ↩︎
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