エネルギーとタンパク質:ダイエットにはカロリー制限が大事!はウソ?

ダイエット-お菓子と野菜のどちらを食べるか悩んでいる女性1. 完全栄養な食事のコツ
ダイエットのためには、ちょっとした我慢も必要

日本人はダイエットを意識している人が多いですが、その時に真っ先に気にするのはカロリーではないでしょうか?でも、単純に食べる量を減らすだけでは、必要な栄養素が取れずに体調不良になってしまう恐れがありますよね。最近はカロリーを減らすとともに適切な筋肉をつけて健康的に痩せることが流行り、男性だけではなく女性もジムに通ったりプロテインを飲んでいる人が増えてきました。そこで、どうやったら健康的にダイエットできるのか、日本人の食事摂取状況から正しいダイエット方法について考えていきましょう。

ダイエット-お菓子と野菜のどちらを食べるか悩んでいる女性
ダイエットのためには、ちょっとした我慢も必要

ダイエットにはカロリーを減らせばいい、という考えは正しい?

ダイエットは食べる量を減らして摂取カロリーを減らす。これは一般的に考えられていますが、これが本当に正解なのでしょうか。最近は適度な筋力をつけることが流行っていることもあり、プロテインを飲む人が男女ともに増えています。ですが、もしプロテインで置き換えダイエットをしているなら、それは根本的にはカロリーの摂取量が頭にあるのではないでしょうか。

エネルギーとタンパク質の摂取量には基準値※2が決められています。食事から正しくとれているのか、日本人の食事摂取状況の中央値※3から、一般的な食事をしたときにどれだけ過不足があるのか確認し、適切なカロリーとタンパク質のとりかたについて探っていきましょう。

日本人のエネルギーとたんぱく質の摂取量

下のグラフは、性別や年齢ごとにカロリーとタンパク質の摂取基準値※2から実際に統計で得られた摂取量の中央値※3を差し引いて、過不足量を調べました。カロリーは標準の運動量の人の数字を入れています。
(単位が違う2つのデータを無理やり1つのグラフに入れてしまったのでおかしいですが、比較のためご了承ください)

グラフはエネルギーとタンパク質の過不足量を示しています。計算は、厚生労働省の食事摂取基準値※2から実際に日本国民が食事から摂取している成分量※3を差し引いた数字です。どの年代もタンパク質の摂取量は基準値よりやや上回っており、適切な量をとれていることが伺えます。一方で、エネルギーの摂取量はどの世代も基準値より少ないことがわかります。このことから、カロリーはもっととってしまっても問題はないと考えられます。

健康的なダイエットには、バランスを考えた食生活を

では、健康的に痩せるにはどうしたらよいのでしょうか。それは、月並みですが食事のバランスが大事です。スナックや甘いお菓子、主食のご飯やパンといった糖質の摂取を抑えて、おかずはしっかり食べる。そして適度な運動。もし細マッチョを目指している方なら、さらにタンパク質をとってもいかもしれません。適度な筋力はエネルギー代謝を活発にしてダイエットにも効果的ですし、冷えや年配の方のロコモティブシンドロームの予防にもなります。またタンパク質の中でも人体の1/3を占めるコラーゲンもとれば、肌や骨の健康も保てるのでお勧めです。

では、たんぱく質の摂取量を増やすためにはどの食品を食べるとよいのか、実際に考えてみましょう。

たんぱく質がとれる食品の量を計算してみましょう

健康食品から考えると、プロテインでは15~30gとたくさんとれるように設計されているものが多くあります、バーだと5g程度の商品もあります。普段の食事に加えて5g~30g、お好みに合わせてタンパク質の付加量を調整してみてください。

以下にとりたいタンパク質量から食品の量を自動で計算できる計算器を作りました※4。目標とするタンパク質量をとるためにはどれをどれくらい食べたほうがよいのか、参考にしてくださいね。

むやみにカロリーを減らしてしまうのは危険

カロリーを減らすために単純に食べる量を減らしてしまっては、必要な栄養がとれずに体調を崩してしまう恐れがあります。筋肉もなく体重が少ない(BMIが18以下)と、免疫力の低下や心血管の不調の原因になることがあると言われています。また、近年は痩せた女性からは低体重の子供が生まれるリスクが高く問題になっています。さらに、65歳以上はややぽっちゃりのほうが健康長寿でいられるとのことで、BMI値も21.5~24.5が推奨※1されています。

まとめ

カロリーは適切な量をとりつつ、たんぱく質や運動を取り入れて健康にダイエットすることがおすすめです。そういった意味では、最近の流行は理にかなったダイエット法ですね。私自身、見た目がややぽっちゃりなのを気にして20代の頃はいろいろなダイエットを試したのですが、見事に体調を崩していました。そのため、1日1食は玄米ご飯とみそ汁を取り入れてバランスを考えた食生活にしたら自然と3kg減り、今はその体重をキープできています。皆さんも健康的なダイエットをしてくださいね。

※1.健康長寿ネット「高齢者の食事摂取基準」
※2.厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版
※3.令和元年国民健康・栄養調査 <中央値>

※4.参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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