健康診断のコレステロールや中性脂肪の数値を気にしている方が気になる脂質。またダイエットや筋肉を増やしている方は糖質とともに摂取量を減らしたいと思っているのではないではないでしょうか。脂質は、体に脂肪がたまるとなかなか落とせないのでやっかいですよね。でも、おいしいものって、脂質も多いから悩ましいですよね。今回は脂質をどれだけとってもいいか、一緒に考えてみてみましょう。

脂質はよくない?いいえ、必須の栄養素です。
食品中の脂肪(油)は、ダイエットやコレステロールを気にしている人からは悪者にされがち。でも、脂肪は私たちの細胞の形を保つために重要な役割をしていますし、最近話題のDHAやEPAは様々な機能が明らかになってきています。とりすぎは控えつつ、適切な量をとって健康でいたいですよね。
この脂質には摂取基準値※1が決められています。あなたはの理想とする脂質の摂取量について、日本人の食事摂取状況の中央値※2から、一般的な食事をしたときにどれだけ過不足があるか探っていきましょう。
日本人の脂質の摂取量
下のグラフは、性別や年齢ごとに脂質を摂取したい基準値※1から実際に統計で得られた摂取量の中央値※2を差し引いて、過不足量を調べました。各世代ともに摂取量はプラスでですので、食事制限で脂質をとる量を減らしても問題はありません。今後あなたが脂質の摂取をどれだけ減らしたいか、参考にしてくださいね。

グラフは前述のとおり脂質の過不足量を示しています。計算は、厚生労働省の食事摂取基準値※1から実際に日本国民が食事から摂取している成分量※2を差し引いた数字です。どの年代も基準値よりしっかりとっていますので、不足は心配ありません。でも、中性脂肪やコレステロール値の高い方、ぽっちゃり気味で体脂肪を落としたい方は、脂質の摂取量が気になっているのではないでしょうか。その時は、上のグラフの数字を参考にしてみてください。もしあなたが50代の男性だったら、基準値よりも35.8g多めにとっているので、35gの脂肪摂取量を減らすことを目標にしてみてはどうでしょう!
では、実際に脂質が多い食品を食べる量をどれだけ減らせばよいのか、次の計算で実際に考えてみましょう。
減らしたい脂質の量から食品の量を計算してみましょう
脂質が多い食品は、おいしいですよね。そのおいしい食品にどれだけ脂質が含まれているのか計算してみましょう。脂質が多い食品を自動で計算できる表を作りました※3ので、減らしたい脂質の量を入力すると食品の量が出ますので、目標値にするためにはどれをどれくらい控えるのか、参考にしてくださいね。
食事で脂質を減らすには
いかがでしょうか。意外と同じ牛肉でも和牛より輸入牛のほうが脂質が少なくなります。また当たり前ですがサラダ油などは脂質100%なので、料理の際は油をなるべく使わないようにしたほうが脂質を減らすことができます。脂質は何かと悪者になる栄養素ですが、体に必須の栄養素でもあります。今よりもどれだけ減らしたいのか目標を立てて脂質をとる量をコントロールしてみましょう。
また、脂質の中には必須脂肪酸のリノール酸やリノレン酸、その機能が注目されているDHA、EPAなどの栄養素もあります。以下の飽和脂肪酸の話ではどのような食品をとるとこれらの脂質が効率よくとれるのかも紹介しています。適度に質の良い油をとって、健康的な食生活を送っていきましょう。
※1.厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)
※2.令和元年国民健康・栄養調査 <中央値>
※3.参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
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