目の健康に話題の成分、ルテインとゼアキサンチン。最近はルテインの機能性表示食品も増えているため、目のサプリといえばルテインという印象を持っている方も多いのではないでしょうか。実はこのルテインとゼアキサンチン、様々な食品に含まれている成分なのです。
一方で、目の健康にかかわる栄養素として、ビタミンやブルーべリーのアントシアニン、アスタキサンチンなども知られています。ですが、すべての成分を食事で意識するのは大変ですよね。そこで、どの成分を優先的にとったらいいのか、効率よくとる方法も含めて考えていきましょう。

ルテインの推奨量
ルテインの推奨量は6mg以上といわれており、サプリメントではルテインが10mgが推量されています。中にはルテインが100mg配合されている商品もありますが、とりすぎるとみかんを食べすぎたときのように肌の色が黄色くなる(乾皮症)可能性がありますので、ほどほどがおすすめです。
食品からとるには、まずは無理せず6mg程度を目標にしてみてはいかがでしょうか。
ルテインは体で合成できない必須の成分
ルテインとゼアキサンチンはキサントフィルともいわれ、私たちの体の中、とりわけ目の黄斑部と皮膚に存在している黄~オレンジ色の色素です。最近目の健康のサプリメントも増えているため、ご存じの方も多いかもしれません。
目の黄斑部に存在するルテインとゼアキサンチンは、目を紫外線やブルーライトなどの刺激から守ってくれる働きをしています。しかし、年齢とともに減ってきてしまうため、食事やサプリメントでとることがすすめられています。
一方で、このルテインとゼアキサンチンは体では合成することができません。そのため、必須栄養素に加えるべきか検討されている成分なのです。現に、アメリカや日本の一部の会社では、粉ミルクにも配合しています。
欲しいルテインの量から、食品の量を計算してみましょう
ルテインを普段の食事でとれたらいいですよね。そこで、ルテインなどの量を調査した論文※から、下記の計算器をつくりました。分析値は食品の摘採時期や調理方法などによっても変わってきますが、参考値として目安にしてください。とりたいルテインの量を入力すると食品の量の参考値が自動で出ますので、実際に計算してみてくださいね。
緑黄色野菜はβ-カロテンなどの他のカロテノイドもとれて一石二鳥
ルテインを一つの食品からとるのは大変ですが、様々な食品から少しずつとるようにすると無理がありません。特に緑黄色野菜にはカロテノイドが多く含まれているの、緑黄色野菜の種類を多めにとるのがおすすめです。
カロテノイドはルテインやゼアキサンチン、β-カロテンなどの総称です。ゼアキサンチンはルテインと必ずセットでよく扱われますが、ルテインと一緒に私たちの体に存在しています。β-カロテンは体の中でビタミンAに変換されるため、目の健康におすすめのビタミンAの補給もできて一石二鳥です。
上記計算器ではゼアキサンチンとβ-カロテンの参考値も出るようにしていますので、おまけにチェックしてみてくださいね。
ルテインは油といっしょにとるのがおすすめ
ルテインやゼアキサンチン、β-カロテンなどのカロテノイドは、水に溶けにくい脂溶性の成分です。そのため、油といっしょにとると吸収がよいと言われています。炒め物にしたり、適度な油の入ったドレッシングを使うことで、より効率よくとることができますよ。
余談ですが、油を使うなら健康食品で人気のオメガ3脂肪酸(DHAやEPA)が多く含まれている油もおすすめです。
目の健康によいと言われるその他の成分
ルテインとゼアキサンチンの必要性については以上ですが、他にも目の健康にいいといわれる栄養成分がたくさんあります。
上記以外にもメグスリノキやタウリンなどもありますが、代表的なものは以上になるかと思います。その中でも著者が必須だと思っているのは1から10までです。
ブルーベリーのアントシアニンやアスタキサンチンも、抗酸化作用のあるアンチエイジング素材として体の健康によい作用をしてくれます。ですが、これらの成分は植物などが自分の体を紫外線などの刺激から身を守るためにつくるファイトケミカルで、人間の体に必須の栄養素ではありません。
ルテインは体で合成できない必須の成分とお伝えしましたが、必須ビタミンの1から10も、すでに厚生労働省に定められている必須の栄養素です。そのため、これらのバランスをとりながら食事をすることがおすすめです。
まとめ
実際に計算してみていかがでしたか?意外ととれそうと思いましたか?それとも、無理だと思いましたか?今回の計算は分析例を使用した目安ですので、絶対その量がとれるというわけではありませんが、少しでも目の健康を意識した食生活が送れるといいですよね。
「絶対に〇mgとりたい」とか、「毎日いろいろな栄養を考えながら食事を考えるのは難しいよ!」という方は、サプリでとるのもおすすめです♪ですが、配合量の多いものをずっととっていると柑皮症(肌が黄色くなる)になりますので、ほどほどにしましょうね。
ルテインの摂取量を意識した食事で、体だけでなく目も健康になっちゃいましょう!
※参考:FoodSci.Technol.Res.,11(1),13-18,2005
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