とりすぎが気になる食塩(ナトリウム)と、バランスに気を付けたいカリウム

岩塩1. 完全栄養な食事のコツ

血圧が高めの方は必ず指導される食塩摂取量。自分は普段どれだけとっているのか気になりませんか?性別や年齢ごとに基準値※2から摂取量※3を差し引いて、過不足量を調べました。ご自身の世代がどれだけとっているのか確認して、普段の食生活に目を向けてみてくださいね。

また、食塩(ナトリウム)の摂取量と同時にバランスよくとりたいのがカリウム。ナトリウムと同様に細胞の浸透圧を維持する働きとともに、余分なナトリウムを体外に排出させる働きもしているため、食塩とバランスよくとりたいもの。こちらも食塩とどうように過不足量を調べました。あとどれだけ何を食べたらいいのか、参考にしてくださいね。

岩塩

意外と大切なカリウム

日本人は塩味が好きなので、食塩のとりすぎが危惧されていることは皆さんご存じかと思います。塩=塩化ナトリウムをとりすぎると、体内のナトリウム濃度が高くなるため、血圧に影響すると言われていますよね。一方で、カリウムも同じように細胞の浸透圧に作用しているため、ナトリウムとのバランスが大切※1といわれています。カリウムは他の必須栄養素に比べて不足がそれほど懸念されていません。ですが、皆さんの食事摂取量※3を基準値※2から差し引いてみると、意外ととれいていません。

健康食品にもあまり入っていないカリウム

不足しているならサプリメントなどの健康食品でとればいい、と思われるかもしれませんが、カリウムを配合しているサプリメントは、実は意外と少ないです。それは、カリウムは味がとても悪いのと、打錠などに成形しにくい性質をもっているため、配合しにくいのです。そしてそこまで不足が懸念されている栄養素ではないため、主役をはれない成分ということで、きちんと配合されることが少なくなっています。

そのため、できれば普段の食事でとりたい栄養素になります。では、実際に普段の食事でどれくらいとれているのかを見てみましょう。

日本人の食塩とカリウムの摂取量

下記のグラフでは、食塩とカリウムをそれぞれ推奨量※2から日本人の食事摂取状況の中央値※3を差し引き、一般的な食事をしたときにどれだけ過不足があるのかを調べました。

カリウムの摂取状況

グラフは年代と性別ごとの食塩とカリウムの過不足量を示しています。計算は、厚生労働省の食事摂取基準値※2から実際に日本国民が食事から摂取している成分量※3を差し引いた数字です。このグラフを見ると、食塩は70歳以上の男性、60代女性が最もとりすぎており、カリウムは年齢が若い人ほどとれていない状態にあることがみてとれます。

前述のとおり、食塩とカリウムは摂取量のバランスが大事ですので、食塩は少し控え、カリウムはもう少しとりたいですよね。次の計算でどんな食品にどれだけ食塩やカリウムが含まれているのか計算してみましょう。

食品の量を計算してみましょう

食塩やカリウムの量から、食品を自動で計算できる表を作りました※4。それぞれの量を入力すると食品の量が出ますので、気になる量を入力して試してみてくださいね。

まとめ

いかがでしょうか。食塩はとりすぎが懸念されていますが、ナトリウムとのバランスを気にしたいカリウムは意外ととれていないことがわかりますよね。カリウムは海藻や果実、芋やでん粉、豆、肉や魚介、野菜などに含まれています。その中でも計算機に乗せた食材は含有量が多いものになります。カリウムがしっかりとれている60代、70代女性は、きっと健康に気をつけてこれらをしっかり食べているのでしょうね。不足している世代は、これからは食塩の摂取量だけではなく、カリウムにも少しだけ意識を向けてみてくださいね。

※1.健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」
※2.厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版
※3.令和元年国民健康・栄養調査 <中央値>
※4.参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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