DHA・EPAは足りてる?~不飽和脂肪酸の摂取量~

オリーブオイルのイメージ画像1. 完全栄養な食事のコツ
オリーブオイルもその一例です。

血管、コレステロール、認知機能の健康にかかわる人気の、DHA・EPA。摂取量は足りていますか?
性別や年齢ごとに基準値※1から摂取量※2を差し引いて、過不足量を調べました。あとどれだけ何を食べたらいいのか、参考にしてくださいね。

オリーブオイルのイメージ画像
オリーブオイルもその一例です。

DHA・EPAは不飽和脂肪酸の一種

食品中の脂質(油)は、ダイエットやコレステロールを気にしている人からは悪者にされがちですよね。でも、脂肪のなかでも不飽和脂肪酸と呼ばれるものは体内で作れない必須脂肪酸を含んでおり、体にとって有用な栄養素です。

リノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸は必須脂肪酸の代表格として中学や高校で勉強した記憶がありますが、α-リノール酸はn-3系不飽和脂肪酸、リノレン酸とアラキドン酸はn-6系不飽和脂肪酸に分類されています。また、最近話のDHA・EPAはともにn-3系不飽和脂肪酸の一種です。

代表的な必須脂肪酸

  • n-3系不飽和脂肪酸
    • α-リノール酸
    • DHA
    • EPA
  • n-6系不飽和脂肪酸
    • リノレン酸
    • アラキドン酸

この不飽和脂肪酸やn-3系不飽和脂肪酸、n-6系不飽和脂肪酸はそれぞれ摂取推奨量※1が決められています。普段の食事できちんととれているのか、日本人の食事摂取状況の中央値※2から、一般的な食事をしたときにどれだけ過不足があるか探っていきましょう。

日本人の不飽和脂肪酸の摂取量

グラフは年代と性別ごとのn-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸の過不足量を示しています。計算は、厚生労働省の食事摂取基準値※1から実際に日本国民が食事から摂取している成分量※2を差し引いた数字です。どの年代も欠乏が危惧されるほどではありませんが、n-3系脂肪酸の摂取量は若干少ない世代があります。40~59歳の男性、20代と50代の女性、80歳以上の方が若干基準値よりも下回っています。

魚を食べる量が減ると、DHA・EPAの摂取量も減少

n-3系脂肪酸のDHAやEPAは魚に多く含まれることで知られていますが、年々魚を食べる人が減ってきているため、今後さらにn-3系脂肪酸の摂取量が少なくなるかもしれません。でも、n-3系脂肪酸としてなら魚以外でもとることはできます。次の計算で摂りたい成分の量から食品の量を計算してみましょう。

食品の量を計算してみましょう

不飽和脂肪酸は毎日の食事に食材をちょっとプラスすることで、簡単に摂ることができます。n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸が摂りやすい食品を自動で計算できる表を作りました※3。摂りたい量を入力すると食品の量を出ますので、試してみてくださいね。

n-3系脂肪酸をとるならクルミやあまに油、えごま油がおすすめ

DHAやEPAは魚にたくさん含まれるサラサラ成分として知られていますが、普段の食事で魚食べるのが難しいこともありますよね。そんなときは、個人的にはくるみやあまに油、えごま油をとるのがおすすめです。くるみはおやつとして、あまに油やえごま油はドレッシングなどで簡単にチョイ足しできるので、毎日の食事にプラスαしてみてくださいね。

DHA・EPAをとりたいなら、やっぱり魚が効率的

DHA・EPAは魚のサラサラ成分として知られているとおり、魚の油にたくさん含まれています。でも魚を捌いたり調理したりするのは大変ですよね。そこで最近では調理が簡単な缶詰の人気が高くなっています

魚以外では、肉や卵、乳製品に含まれています。しかし、魚に比べると微量ですので、魚が苦手な方はサプリメントからとるのがおすすめです。

まとめ

いかがでしょうか。不飽和脂肪酸は体で合成できない必須脂肪酸を含むため、積極的に摂りたい栄養素です。不飽和脂肪酸にはリノール酸やDHA、EPAなどのn-3系脂肪酸と、リノレン酸などのn-6系脂肪酸があります。各世代で欠乏しているとまでは言えませんが、年々魚を食べる量が減っている中、DHAやEPAはその機能性から積極的にとりたい栄養素として注目されています。何をどれだけ食べたらいいのか、実際に計算して毎日の食事にチョイ足ししてみてくださいね。

※1.厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版
※2.令和元年国民健康・栄養調査 <中央値>

※3.参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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